フレッシュハーブの生産における問題解決について。
これにつきましては必要な農薬の種類がメジャーな作物に比べて少なく、効き目が少ない濃度であったり、毎日収穫するものなので散布してから収穫できるようになる日数がかかることを、を先日のブログで書きました。つまり、マイナー作物の場合農薬は実質使えないのです。
それでは、そんなデリケートな作物の保護はどうやってるのとその際に思われたかもしれません。
その糸口の一つに生物農薬というものがあります。生物農薬のほとんどが、野菜全般に使用が認められている資材です。農薬といいながら、微生物や微小昆虫を利用するもので、モノによっては、農協の農薬販売コーナーにならんでいない注文生産なので、殆んどの農家が存在を知らなかったり、知っていても疑心暗鬼で使ったこと無いと思います。
殺虫剤のカテゴリーでは、微生物を製剤化し野菜の害虫であるアブラムシ等に寄生し病気にしてしまうタイプのものです。
微生物でなく、昆虫を利用するものもあります。アブラムシの天敵である昆虫を飼育繁殖たものをボトリングし、その瓶に入っている昆虫を畑に放すと、アブラムシに寄生し、産卵孵化し天敵である子孫をふやし、だんだん害虫の密度をさげるタイプのものです。
殺菌剤のカテゴリーでは、葉っぱに寄生し、葉の表面をかびさせてしまう微生物より先に、葉っぱの表面に住み着いてカビを繁殖させないようにする微生物を製剤化したタイプ、コレは、自然界にいる普通の菌類で、葉っぱの表面にもいる菌で、納豆を作る藁にいる納豆菌の仲間に近いものです。どちらも農薬でありながら、自然界にあるものなので、作物にも人間にも害がありません。
利用の先進地はオランダの大規模温室園芸産地です。日本でも、イチゴやトマトやナスなどで、利用がはじまっています。
我が家では、トマトの交配にマルハナバチに手伝ってもらっているので、彼らのためにも、農薬の使用を控えているので、上記の資材を上手くくみあわせています。
何しろ我が家では、栽培量が少ないマイナーな作物を多く作っているので、必然的に、野菜一般に使用が法律でみとめられている、こういった農薬の使用がふえました。
しかし、元々がヨーロッパで開発された技術なので、寒過ぎたり、暑過ぎたりで日本の気候にはあっていないものがあります。
最近は、グリセリンや食用油、でんぷんを製剤化した、物理的に、アブラムシの気門を膜でおおい窒息させる気門封鎖剤と生物農薬を組み合わせます。こちらも、気門封鎖剤も野菜全般につかえる農薬です。
写真はチャービルの葉っぱのうらに、黄金バットのヘルメットというか、ゴマのような粒がついているのがわかりますか?
これはアブラムシに寄生する蜂のコレマンアブラバチが寄生しアブラムシがミイラになった状態です。
年末に
アフィパールというコレマンアブラバチ製剤を圃場に撒いた効果が現れてきました。このアブラムシのミイラのっぱらの草の葉裏に春にみかけたことがあるので、条件がよければ、畑でも自然に発生します。
作物によって、農薬の種類を変え適正な農薬を使うことが大切です。今までの皆殺しの農薬散布の考え方では私の取り組みは落第生かもしれませんが・・・。